ペットのお葬式に適した服装は?身だしなみのマナーや持ち物も紹介
2023/01/09
「人のお葬式では喪服を着るけれど、ペットのお葬式では何を着たら良いの?」
ペットのお葬式に初めて参列するあなたは、このような悩みを抱えていませんか?また、身だしなみのマナーや持ち物についても知りたいと考えている方も多いことでしょう。
この記事では、ペットのお葬式に適した服装、身だしなみのマナーや必要な持ち物についてご紹介します。ペットのお葬式に参列するにあたって、少しでも不安がある方はぜひ最後までご覧ください。
ペットのお葬式にふさわしい服装は場所によって異なる
結論からお伝えすると、ペットのお葬式における服装の決まりはありません。つまり、基本的には普段着でも問題ないのです。
ただし、周囲の人に配慮する意味では、場所によってふさわしい服装が違ってきます。この章では、主にペットの火葬が行われる3つの場所ごとに適した服装を見ていきましょう。
1. 火葬車
まずは、火葬車で行う訪問火葬です。この場合は、自宅や自宅近くの空き地に来てもらい、家族や親しい友人のみで行われることが多いため私服で問題ありません。
「いつもと同じ格好で愛犬を送り出したい」と考えている飼い主さんは、訪問火葬を利用すると良いでしょう。しかし、訪問火葬だからといって喪服を着てはいけないわけではありません。
訪問火葬では、飼い主さんの考えに合った服を着ることができます。友人のペットの葬儀に参列する際は、事前に服装について確認しておくと安心です。
2. ペット霊園
次に、ペットを専門に火葬から納骨までを行うペット霊園です。この場合も、基本的には私服で問題ありません。実際ほとんどの方が、私服で参列しています。
ただし、ペット霊園では自分の家族以外の人もいるので、ほかの参列者を不快にさせない服装にするべきです。私服の場合でも、露出の多い服装は避け、黒や白、ネイビーを基調とした服装を選ぶようにしましょう。
どうしても服装に不安がある場合は、事前にペット霊園のスタッフに相談してみてください。
3. 人の葬儀の参列者に会う可能性がある火葬場
最後は、人の火葬も行う火葬場やそれに併設した施設です。この場合は、喪服を選ぶことをおすすめします。
周りの人から見れば、人とペットどちらの葬儀に参列しているかの区別はつきません。そのため、喪服を着て人の葬儀に参列している方が、私服でいる方に対して悪い印象を持つこともあるでしょう。
周りの目が気になり、愛するペットの葬儀に集中できない状況は避けるべきです。人の葬儀の参列者に会う可能性がある火葬場では、喪服を着ると良いでしょう。
身だしなみで注意したい4つのマナー
上記では、ペットのお葬式に着ていく服に関する明確な決まりはないことを紹介しました。とはいえ、人のお葬式と同様に最低限守るべきマナーはいくつかあります。
そこでこの章では、身だしなみで注意したい4つのマナーについて解説します。
1. 動物性のものは身につけない
動物の毛皮や革などを使ったものは身につけないでください。理由は、動物の殺傷をイメージさせるからです。
特に冬場は、動物性の毛皮や革を使った製品が多くなります。コートやアクセサリーはもちろん、かばんやスマホカバーにも注意しましょう。また、フェイクファーについても同様に身につけないようにしてください。
2. 派手なメイクは控える
マナーとして、派手なメイクは控えてください。とはいえ、ノーメイクもNGです。
お葬式の際は、おしゃれのためではなく、顔を整えるナチュラルメイクを心がけましょう。ちなみに、髪形をきちんと整えることも忘れないでください。
3. 基本的にアクセサリーは不要
お葬式では、基本的にアクセサリーを身につける必要はありません。ただし、結婚指輪とパールのネックレスやイヤリングは、お葬式でもつけて良いとされています。
しかし、結婚指輪でも宝石がたくさん付いている、またはゴールドで見た目が派手な場合は、外した方が良いでしょう。さらに、パールであっても“不幸が重なる”という意味がある2連のネックレスは避けてください。
4. 香水や整髪料は避ける
お葬式において、香水や整髪料の使用は避けるべきです。線香の香りが漂っている葬儀場では、香りの強い香水や整髪料の匂いと混じることで不快に思う方もいます。
その点では、柔軟剤の匂いも考慮するべきです。お葬式に参列する際は、線香の香りを妨げてしまう匂いの強いものは避けましょう。
ペットのお葬式に必要な持ち物
ペットのお葬式に必要なものは、人の場合と同じものもあれば、違うものもあります。当日忘れないためにも、必要な持ち物についてしっかり確認しましょう。
ハンカチ
大切なペットのお葬式となれば、涙があふれてくることもあるでしょう。そんなときに必要なのが、ハンカチです。
喪服の場合は白や黒といった地味な色のハンカチにするべきですが、私服の場合はカジュアルな色や柄のハンカチでも問題ないでしょう。
数珠
人のお葬式と同じように、ペットのお葬式でも数珠を持っていくのが一般的です。人の葬儀で使うものでかまいませんが、ペット用の数珠もネットで販売されています。
ちなみに、数珠を他人から借りるのはマナー違反です。数珠を持っていない方は、貸し出しをしているかどうか葬儀場に問い合わせてみてください。または、コンビニやホームセンターでも購入できるので、事前に用意しておきましょう。
手紙や写真
手紙は、代表的な副葬品(棺に入れて一緒に火葬するもの)です。ペットへの感謝の気持ちや楽しかった思い出を手紙につづると良いでしょう。
また、「寂しくないように家族写真も棺に入れたい」と考える飼い主さんもいるかもしれません。しかし、生きている人の写真は避けた方が良いとされています。というのも、「写真に写る人もあの世に連れて行かれる」という迷信があるからです。すでに亡くなっている人の写真であれば問題ありませんが、生きている人の写真を入れる場合は、写真に写っている人全員の了解を得るようにしましょう。
お花
お花も代表的な副葬品です。葬儀場で準備してくれる場合もあるので、事前に確認することをおすすめします。
ちなみに、お花を用意するうえでは次の5つに注意してください。
・色の薄い花を選ぶ
・造花は避ける
・庭の花は注意
・開花したお花を選ぶ
・毒やトゲのあるお花は避ける
これらのポイントを押さえたうえで、ペットのイメージに合ったお花を選ぶと良いでしょう。
一緒に遊んだおもちゃ
おもちゃも棺の中に入れられます。一緒に遊んだ思い出のおもちゃやペットが好きだったおもちゃを入れてあげると良いでしょう。
ただし、ゴムやプラスチック製のおもちゃは、遺骨に悪い影響を与えてしまうので一緒に火葬できない場合があります。事前に問い合わせるか、納棺できなかったものを持ち帰るための袋を持っていくと良いでしょう。
大好物だったフードやおやつ
食べることが大好きだったペットのため、「天国でもたくさん食べてほしい」と願いを込めてフードやおやつを棺に入れたい方もいますよね。フードやおやつも納棺できる場合がほとんどですが、プラスチック製の袋や缶詰のままでは入れることができません。中身を少量出して、紙やティッシュに包んで入れるようにしてください。
基本的に香典は不要
上記では、必要な持ち物について紹介しました。そのうえで、友人のペットのお葬式に参列する方のなかには「人のお葬式と同じように香典も必要なのでは?」と思った方もいるでしょう。しかし、ペットのお葬式においては、香典は基本的に必要ありません。
その理由は、ペットのお葬式に関する習慣が確立されていないことや悲しみに暮れる飼い主さんに香典返しについて考える手間をとらせてしまうことなどがあげられます。
香典でなくても、お悔やみの気持ちは伝えられます。香典の代わりにお花やおやつを持っていくと喜ばれるでしょう。
まとめ
この記事では、ペットのお葬式に適した服装、身だしなみのマナーや持ち物について紹介しました。
基本的には、ペットのお葬式に関する明確な決まりはないので、私服でも問題ありません。ただし、場所によっては喪服やセミフォーマルな服装が適している場合もあるので注意しましょう。
また、身だしなみのマナーや持ち物においては、基本的に人のお葬式と同じです。最低限のマナーを守って、悔いのないペットとのお別れにしましょう。