火葬後のペットの遺骨について~霊園や墓地への埋葬・納骨、手元供養など
2021/12/30
家族同様に一緒に時を過ごしてきた大切なペットちゃん。大切に弔ってあげたいことと思います。
ペットが亡くなった時は心の余裕がなく、火葬と葬儀をされることで精一杯になる方も多いでしょう。
個別火葬でご葬儀を終え、遺骨がお手元に戻ってきた後、どうすればいいのか悩まれる飼い主様もおられるかと思います。
ペットを受け入れてくれる納骨堂や霊園に供養されたり、お庭に埋葬する、自宅で手元供養するなど、様々な供養の方法をご紹介します。
ペットの遺骨の供養や埋葬について特に決まりはありません。ご自身やご家族と相談して、どのように供養をしたいか、お気持ちにあったものをお選びください。
ペット霊園や納骨堂に納める
ペットの遺骨を受け入れてくれる霊園や納骨堂に遺骨を納める供養の方法です。
一旦は遺骨を自宅で引き取って管理し、忌日(四十九日、百日忌、一周忌等)に霊園に納骨、埋葬する方もおられます。
施設によりますが、年会費や管理費用を支払って納骨や埋葬をします。霊園や納骨堂に納骨した後も自由にお墓参りに訪れることができます。
お墓へ納骨する場合も、納骨堂に納骨する場合も、合同で弔うプランと個別で弔うプランがあります。
合同の場合は、他のペットと一緒に眠ることでペットがさみしくないと考えられる方にはいいでしょう。他にも合同プランは費用が安価であることもメリットです。
デメリットとしては一度合同で埋葬すると他のペットのご遺骨と混じってしまうため取り出すことは困難になってしまいます。
個別にペット霊園の墓地に埋葬されたい場合は、人間のようにお墓を個別に建てることができます。納骨堂はいわば屋内にあるお墓で、スペースの一区画をレンタルするイメージです。
ペット霊園によっては、管理者が飼い主様に変わってご遺骨を供養・管理してくれる永代供養のプランが用意されていることもあります。
また、ペットと同じお墓に入りたい方のためのプランを用意している霊園もあります。
ペット霊園では、定期的な法要や慰霊祭をしているところが多いため、定期的に法要など行ってほしい方に向いています。
一時的に遺骨を預かってもらうということも可能です。引っ越しを控えていたり、将来自分の遺骨と一緒に納骨したいと考えていたりする場合にも利用ができます。
ただ、近年はペット霊園や納骨堂は民間の企業が運営しているためトラブルも報告されています。
サービス内容も様々なので事前に内容や運営団体などについてよく調べておくといいでしょう。
お寺のお墓に埋葬する
最近ではお寺によってはペット用のお墓や供養に対応してくれるところも徐々に増えてきました。
お寺であれば昔から地域に根付いている所が多いため、しっかりと長年の供養をしてくれるでしょうから安心感があります。
先祖代々のお墓に一緒に入りたい場合は、管理されているお寺に確認し、親族へも許可をとった方がいいでしょう。
自然に還したい
自宅の庭に埋葬する
ご自分の所有地であれば、法律的にも問題なく、とくに許可などは必要ありません。
しかし、他人の所有地や公用地に納骨する場合は、事前に許可を取る必要があります。許可なく他人の私有地や公用地に埋葬すると罰せられてしまいます。
人が踏む可能性のある場所を避けて、水はけの良い場所を選びましょう。
陶器の骨壺は土には還らないため、骨壺から遺骨をだしてなるべく細かく砕いてあげた方が早く土に還ることができます。
遺骨と遺灰を埋めたら場所がわかるように目印に墓石などを置くといいでしょう。オーダーメイドで名前などを墓石に彫ってくれるサービスもあります。
海や山林に散骨する
埋葬ではなく、遺骨を粉末にして海や山に散骨する方法もあります。
海や山などに散骨する際は海水浴場やキャンプ場など人のたくさんいる場所は避けましょう。散骨している姿を見て快く思わない方もおられるかもしれません。周囲がいない場所を選び、その場所が他人の所有地や効用地である場合は事前に許可をとりましょう。
散骨する場合は、必ず細かくパウダー状にしてから行ってください。骨と判別できるものが見つかると人骨と間違われる可能性があります。
自分で砕くためにはハンマーや乳鉢を使用します。しかし大型犬の子の遺骨などは時間がかかりますし、自分で砕くことに抵抗のある方は、無理をせず専門の業者に頼むこともできます。
樹木葬
飼い主がペットと一緒に眠れる樹木葬もあります。
樹木葬には個別型と合祀型の二種類があります。
個別型はご遺骨ごとに決められた場所に納骨します。一人一人個別のプレートなどがあり、シンボルツリーは個別に植えられているため、どこに埋葬されているか分かるようになっています。
合祀型は、複数のご遺骨を1本の樹木の周りにまとめて納骨します。個々のお名前は一覧になったプレートに刻まれ、シンボルツリーに向かって手を合わせることになります。個別のスペースがない分安価に済むメリットがあります。
ご自宅で手元供養する
最近では、遺骨を自宅に置いて供養する、「手元供養」をされる方も多いです。ペットの遺骨を手元で保管することは法律上何も問題はありません。遺骨はそこに魂が宿っているわけではありませんが、その子がこの世に生きた大切な証です。
手元供養は、「自分のそばにおいて供養をしたい」「遺骨になってしまっても離れるのは寂しい」という人に向いている供養の方法です。
骨壺で供養する
骨壺を置く場所や保管の方法に特に決まりなどはありません。いつもいたお気に入りの場所やリビングに置いてあげたり、ペットの写真を飾ったり、水や食べ物をお供えしてもいいでしょう。
あるいは骨壺とみてわかるものをそのまま置きたくない、ご自宅のイメージやペットのイメージに合わせたい、という方にはさまざまな種類のものを選ぶことができます。
遺骨のカビに注意!
骨壺は陶磁器や金属でできているものが多く、寒暖差の激しい時期や梅雨時などは骨壺の中に湿気が溜まりやすくなります。
カビは湿気を好むため、そのままにしておくと遺骨にカビが生えてしまうことがあります。
カビを防ぐために、骨壺を保管する際は以下のことにご注意ください。
- シリカゲルや炭などの吸湿剤を入れておき、定期的に交換する
- 骨壺の保管場所は、直射日光があたる寒暖差の激しい場所や水回りなど水気の多い場所、結露が発生する窓際、押入れの奥などは避ける
- 素手で遺骨に触れない(新しい手袋をして触る)
仏壇・仏具で供養する
ペットの仏壇や位牌を用意してお線香をあげることで、供養を行い、同時に気持ちの整理をつけつつ、目に見えるかたちで亡くなったペットとのつながりも感じることができるのではないでしょうか。
仏壇は家族の集うリビングやお気に入りだった場所等に置いてあげるのがいいでしょう。
ペット用の仏壇は、骨壺を扉の中にしまえるタイプやペットの写真をいれられるタイプなど様々なものがあるので、収納スペースやペットの雰囲気に合わせて選ぶことができます。
仏具を試用せずに供養する、身に着けて供養する
仏具の置き場がない方や、肌身離さず身に着けたい方に向いているのは、遺骨をキーホルダー型のカプセルに入れて保管したり、ペンダントなどのアクセサリーに収める方法です。
こちらも様々な形やタイプのものがありますので、ペットの雰囲気やお好みで選ばれるといいでしょう。
分骨する
他に、分骨するという方法もあります。
全部の遺骨を合同で供養した場合には後から個別に取り出すことができません。
基本は合同や個別で納骨、または散骨して供養し、少しだけ身近において手元で供養したいという方にも向いています。
大きな骨壺を自宅に必要もないため、コンパクトな供養を望まれている方にも向いてます。
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